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2011年 05月 16日
初夏を思わせるような強い陽射しの日曜日、展覧会がスタートしました。
d-sharp(♯♩・ディーシャープ)は、広告を中心に活動するアートディレクターの平野光太郎さんと、インテリアデザイナーの轟裕介さん、お二人によるデザインユニットです。 ギャラリー5610からスタートした今回の展示は、オリジナルのハニカムをデザインし「honeycomb light」と名付けられた照明です。 平面の状態ではタブローとして、そして立体へ展開すれば照明器具として、美しさ、楽しさと、機能を合わせ持つデザインを、ギャラリーの空間全体を使ったインスタレーション形式で提案しています。 ファッション、グラフィック、インテリア、プロダクト、パッケージ、エディトリアル、ライティング、映像、環境、空間、建築…現代デザインは細かく細分化されていますが、それぞれに専門家がひしめく中、何か窮屈な感じを日々感じてらっしゃるというお二人。もう一度「デザイン」ということばのおおらかな本質を追いかけてみたいと思われたそうです。 左の方が轟さん、右の方が平野さん。 芸大の同級生だったというお二人。気心の知れた者同士のもの作りは、きっと楽しい作業なのだろう思いました。朝から始まった設営作業、終わった時は夜10時を回っていましたが、お二人ともお顔がとても嬉しそうだったのが印象的でした。 もの・空間・経験、普段の仕事ではなかなか現実できない「デザインの実験」に、挑戦していくd-sharp。今後の活動もとても楽しみですね!(Y) ○d-sharp DESIGN EXHIBITION "honeycomb light" 2011年5月15日 (日) ~ 2011年5月21日 (土) 11:00AM-6:00PM(最終日17:00まで) #
by gallery5610
| 2011-05-16 17:59
| 5610展覧会
2011年 05月 09日
多摩美術大学大学院グラフィックデザイン領域イラストレーションズ修了制作展+新作展2011「NEW MOON+」が、5月7日よりスタートしました。
大学院の修了展ということで本来であれば3月に展覧会「NEW MOON」を行う予定でしたが、東日本大震災の影響で展覧会開催が白紙になりました。それからおよそ2ヶ月、学生たちは社会人となり、それぞれの環境も大きく変化しました。 今回の展示を行うにあたっては、震災で大きな被害がでているのに展覧会をやっている場合なのか、などと学生たちの意見は様々で、何度も話し合いを行ったそうです。何が一番大切であるのか。価値観は皆違うので、何が正しくて、何が間違っいるなどということはいえません。ただ、今回の展示に出品した8人は、単に「延期された修了制作展」という捉え方はせずに、この機会を最大限に生かすため、新たに制作した作品も加えて展覧会に望みました。 卒業という節目の時期に世界中を震撼させた震災を身近に体験し、グラフィックデザインは何が出来るのか、ということを自らに問いかけながら制作された「NEW MOON+」。 お近くへお越しの際はぜひお立寄ください。(Y) ○多摩美術大学大学院グラフィックデザイン領域イラストレーションズ修了制作展+新作展2011「NEW MOON+」 5月13日 (金)まで 11:00AM-6:00PM(最終日~17:00まで) <出品者> 小川 雄太郎 / 高簱 将雄 / 西山 寛紀 / 堀池 真美 楊 育昇 / ラウス ルイーズ / 橋本 新 / 大石晃裕(ゲスト 博士後期課程2年) #
by gallery5610
| 2011-05-09 19:21
| 5610展覧会
2011年 04月 26日
4月20日、TIS主催によるトークショーがギャラリー5610にて開催されました。
ゲストは宇野亜喜良さんと山本タカトさん。司会進行は信濃八太郎さん。 それでは、この時の模様を一部抜粋してお届けいたします。(以下敬称略/TIS事務局ならびに出演者の許可をいただいて掲載しております。) 信濃)このような形でお二人がお話されるのは、イラストレーション誌の宇野さんがもってらしゃる「コンタクト」(宇野さんがコンタクトした、イラストレーションとは異なる世界のアーティストたちとの対談コーナー)という連載コーナーでの対談以来とのことですが、それ以外の機会はあったのですか。 山本)最初は、クリエーションギャラリーG8で個展をしたときに初めて来ていただいたんです。 宇野)あーそうですか。 山本)えーと、98年です。 宇野)98年、じゃーつい最近ですね。10、2、3年前。 山本)最近と言えるかどうかはわからないですけど(笑。 信濃)山本さんの印象は憶えていらっしゃいますか。 宇野)うーん、山本さんの印象ね、まー絵がすごいですよね。 山本さん、なんですか、うーん、そういう印象かな、難しいよね(笑。 今とあまり印象は変わらないですよね。 山本)え、あの頃とですか? あの頃は、髪が短かったですし、なんか、塾の先生みたいと言われていた感じだったので(笑。今とずいぶん変わっていると思います。 信濃)宇野さんの印象はいかがでした? 山本)僕は来ていただいたのでびっくりして。 丁度、絵のスタイルが変わって、絵が少したまったということでやらせていただいたんです。それである程度まとめて見ていただいたので、すごく嬉しかったんです。 信濃)ちょうど95年あたりからが絵の転換期ですか? 山本)90年代前半から広告の仕事から挿絵の仕事に移ってきて、その経過する中で作品のスタイルも少しずつ変わっていったんです。前半はかなり実験的な感じでやっていたので、ころころ変わっていたんですけど、95年くらいにようやく少しまとまってきた感じですね。 宇野)95年くらいで、ぼくが見ているのは何かな?たとえば小説雑誌の挿絵なんかも始めていましたよね。 山本)そうですね。 宇野)そういうときにつき合った文章家というか、作家はどんな人が多かったのですか。 山本)いちばん最初は、週刊誌とか新聞の挿絵で、赤川次郎さんです。 宇野)赤川さんに似合っているスタイルだったんですか? 山本)似合っているというか、まー、自分でちょっと合わせたような感じもありましたけど、わりと可愛いめの感じで描いていた時期もありました。 宇野)江戸川乱歩とかを記憶しているけど?ないですか?乱歩は? 山本)あります。ただ挿絵を直接やったのはそんなにはないですね。 宇野)雑誌でいうとどこが多かったの? 山本)最初は「野生時代」とか、ミステリー系の挿絵が多かったんですけれども、そのうち、志茂田景樹さんあたりをやったときに、エロティックな挿絵を描いたんですね。それからそういった傾向のものが増えていって、で、そうすると資料がけっこうたくさん集まってくるので、ちょっと夢中になって描きすぎたって感じはありましたけど(笑 宇野)とにかく山本さんの絵って時間がかかりそうで、実際にかかるんですけどね。よく挿絵なんかもやっているなーと、思いますけどね。ぼくも挿絵が多いいですけど、多分山本さんの十分の一くらいの時間で描いちゃうと思うんですよね。 山本)どれくらいで描かれるのですか。 宇野)まー、1時間かかるか、かからないか。 (山本さんは)鍛錬さが最初すごいなって思いました。ぼくが山本さんの作品を見始めたころから、たとえばイギリスの世紀末あたりの、ウイリアムモリスみたいなのをちゃんとそのままか描いているでしょう。 山本)はあ 宇野)ぼくはデザイナーだから、そのようなものをするときは指定をしたり、コピーしたものを貼り込んだりするんですけど、山本さんはどうも手で描いているみたで、、。 山本)そうですね。 それは自分としては快感でやっているんですけど。地模様というか、ああいうのですけど、、。 宇野)技術的にいうと、あれはコピーしたりして同じパターンを繰り返しているんでしょ。あれはどうやってやっているの? 山本)単純にトレーシングペーパーで写していきます。多少、オリジナルといいますか、ちょっと変えてつくったりするんですけどね。 宇野)そういう、ものを正確に写す快感とか、コピーというか、復元する快感というのは、まー、絵描きというかイラストレーターは皆さん持っていると思うのですけど、あそこまで誠実にちゃんと復元しないと気が済まない、みたいな。いい加減さがないですよね。 山本)完全に復元しているわけでないので、かなりいい加減なんですけど(笑。 宇野)でも、あのニュアンスが出ないといやでしょ。 山本)うーん、、そうですね、、 宇野)イギリスの世紀末というか、なんか、、、。 山本)そうですね。 信濃)宇野さんが人物を描かれるときはどのように描かれるのですか。 宇野)2種類あって、資料を見る場合もありますよね、写真なんかをさがして、イメージに近いというか、、。イメージに近い物を探すというよりは、探していて、あ、この顔いいなと、場当たり的み決めちゃうということと。それから山本さんと同じように、資料がなくて、手癖で描く場合。手癖っていう言葉は悪いけど、ありますよね。 山本)そうですね。 信濃)そこにいたるまで沢山描いてらっしゃるからできることなのですね。 山本)そうですね。子供の時から描いているかたちというのがあると思うんですよね。 ●●● 信濃)実は今日は、「イラストレーションとエロティシズム」というテーマでお話いただくということだったので、、。いきなりですが、「イラストレーションとエロティシズム」、お二人はどのようにお考えですか。 宇野・山本)むずかしいですよね(笑。 宇野)ぼくも、そういう風なキャッチフレーズを付けられることがあるけど、、。山本さんはあるでしょ。 山本)そうですね(笑。 宇野)イラストレーションというのが、元々画家と違って、自分の思想表現ではなくて依頼があるわけですよね。依頼者がエロティックなものを描いてくれという依頼があれば、ぼくは依頼がある以上、そういう看板もかつて掲げたかなと。そういう絵があるかなと思うと、あのたぐいが依頼のテーマなんだろうなと考えると、引き受けざるをえないし、別に「エロス」がいやなわけではないのですけど、あんまりその、日常、「エロス」という旗を振って職業をやってるわけではないのですよね。 会場)笑 信濃)すみませんっ。テーマの設定をまちがえたかもしれませんね(笑 宇野)山本さんはどうですか。 山本)内容は千差万別で、エロスといっても風俗的なものからアーティスティックなものまで、いろいろあると思うのですけれども。ただ、まあ、かなりそれがごっちゃに語られるということがあるので、それが本当に辛いというのがありますけど。そういう仕事でくるので、それをどう切り抜けるかというか、ごまかすのかというのがありますけど。 宇野)少年とか少女の体の線を描いているのと、Tシャツの的確な良いところにシワができているシワの描き方って、まー同じようなものでしょう。感じがでてないといやでしょ。シワなんてどこにでもよるのだけど、なんか良いつかまえかたをしないとTシャツに見えなかったり、ですとかね。 山本)それはもうエロスというか絵の問題ですよね。 ただ人の身体に関心があったので、それをテーマにして描いているとどうしてもエロスにぶつかるというのはありますよね。 宇野)たとえば、女の人を描く。少年を描くと言う場合、股の広げ方、この程度だったら面白い、かっこいいけど、これ以上すると下品だとか、そういう考察はしますよね。描いてて。これは広げ過ぎだなとか(笑。こんなに広げちゃうと部分を描かないとしょうがないとか。きわめて現実的な思考はありますけどね。「エロス」をいつも考えていて、それをどう表現しようかというようなテーマではないですね。 ●●● 信濃)今日は公募展の展覧会ということで、イラストレーターを目指しているひとが沢山いらしていると思うのですが。会場から、絵がうまくになるにはどのようなことをすればいいでしょうか。という質問がでています。 山本)「うまく」というのはどういう状態をなのかよくわからなのですが、、再現描写が上手になりたいということなのでしょうか。 信濃)そうですね。たとえば宇野さんや山本さんのようなイラストレーターになりたいという方にはどんなアドバイスをされますか。 宇野)山本さんはデッサンとかは? 山本)ぼくはデッサンが好きだったんです、学生時代は石膏デッサンとか大好きで、中学生くらいにレオナルド・ダビンチのデッサンをみて描きたいとまねてみたり、結構まねたようなタッチで描いてみたりしてました。 宇野)ダビンチとミケランジェロとどっちか好きか? チャップリンとキートンとどっちが好きかみたいな、、別に比べなくてもいいんですけど、ぼくは、ミケランジェロが好きなので、ダビンチはちょっと駄目なんですけど、、、。 ダビンチはね、僕、模写しやすいんですよ。サウスポーだから。こう斜めの線でかけるんですよ。デッサンとか、あれは真似られるし、鏡文字とかも書けるんですね。だからダビンチ的な、まー、「天才」は、関係がないんだけど、サウスポーということでは似てるから、そっちを好きじゃないと駄目なんだけど、ミケランジェロの方が面白い感じがするんですね。 山本)ミケランジェロの方が形が膨らんでいきますよね。レオナルドの方は、削げていきますよね。 宇野)それからいろんな表現力が、ミケランジェロって彫刻家のくせに、というか、彫刻もやりますけど、絵も面白いでしょ。地獄の描き方とか、皮がはがれちゃってるものとかね。一つの比喩的な表現がうまいなって思ってね。 宇野)僕とか山本さんみたいになりたいというのは、山本さんに生まれなきゃ駄目だし、僕に生まれなければ駄目なんですけど、多分二人とも、うまいというのがなんなのかという、べつにそれを追求しようとはしてないでしょう。自分のもっている感覚がどう絵に置き換えられたらいいかという。 山本)イラストレーターだったら宇野さんのタイプの方が良いと思います。 ぼくの様では多分駄目だと思います。 宇野)はー、それは職業的に? 山本)そうですね。 宇野)僕の方が調子がよさそうですよね(笑。なんでも引き受けそうだし。 ただあんまり考えないで、調子よくいうと手が勝手にうごいてくれて、面白いものを描いてくれればいい、という、、あんまり自分で管理して、頭でイメージを決めて、こういうものを描こうというのではなくて、ふっと描けちゃった、というのが理想ですよね。 むしろ自分の解放の仕方がうまくいったときがいいんじゃないかなと思います。 信濃)今日はありがとうございました。 トークショーの後、ギャラリーの事務所内で記念写真を撮らせていただきました。 ありがとうございました!(Y) #
by gallery5610
| 2011-04-26 16:39
| 展覧会・イベント
2011年 04月 14日
11日夕方、#9TISの受賞作品展の表彰式が行われました。
TIS会長の安西水丸さんのごあいさつ。 大賞を受賞された清水寿久さん。 灘本さんから賞状うけとり、笑顔の清水さん。 今年の賞状のイラストレーションは、五月女ケイ子さんによるものです。 こちらは、ギャラリー内にございますファイルにてコピーをご覧いただけます。 受賞した作品の前で。 会場では、会員の方々がご歓談。 5610のパーティーは屋外なので、寒さを考慮して今年は1週間おそい開催となりました。 あたたかい夜でしたが、、なんと雨、、、しかもパーティーの時間帯のみのピンポイント降雨、、原因はきっとこのかたででしょう(笑。。谷口さん。 会期中、イラストレーションクリニック、トークショーも行いますので、 こちらもどうぞお楽しみに。(Y) ○#9回TIS公募受賞作品展------------------------------------------------------- 4月23日 (土)まで 11:00AM-6:00PM 日休 *イラストレーションクリニック(先着18名・見学可) 4月16日(土)13:00-16:30 講師:小池アミイゴ・谷山彩子・都築潤 *トークショー(先着40名・要予約*会期初日4月11日より、TIS事務局にて電話受付いたします) 4月20日(水)19:00-20:30 ゲスト:宇野亜喜良・山本タカト 司会進行:信濃八太郎 <ご予約・お問い合わせ> 東京イラストレーターズ・ソサエティ事務局 TEL:03-3470-4116 http://www.tis-home.com/ #
by Gallery5610
| 2011-04-14 12:46
| 5610展覧会
2011年 03月 28日
このたびの震災で、被害を受けた方々に慎んでお見舞い申し上げます。
予定しておりました、「多摩美術大学大学院グラフィックデザイン領域イラストレーションスタディーズ修了制作2011"NEW MOON"」と「ディーシャープデザイン展」は、このたびの震災の影響で、延期となりました。 延期に伴い、ギャラリーでは、3月22日より常設展「河野鷹思のさかな」を開催しております。 どこかユーモラスなさかな達は、見る人のこころをほっと和ませてくれます。 みなさまのこころが少しでも明るくなってくださればと思い展示をいたしました。 また会場では、ポスターや書籍などのギャラリーグッツの販売を行い、微力ながらその収益をすべて日本赤十字社に寄付させていただくこととなりました。 このような状況ですが、お近くにお越しの際は、ぜひお立寄いただければと思います。 被災された方々、ご家族・ご友人が巻き込まれた方に心から無事と一日も早い復旧をお祈りいたします。 ○常設展「河野鷹思のさかな」 会期:3月22日(火)~4月7日(木) 開館時間:11:00~17:00 / 土・日休 *ギャラリーで使用してます「営業中ポスター」や「節電ポスター」は、"idea for life "のサイトからダウンロードできます (Y) #
by gallery5610
| 2011-03-28 14:36
| 5610展覧会
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