ギャラリー5610では、海老澤研油彩画展 Multi-Layer Language「多層式言語」〜思考の技法 第2章〜がスタートしました。
2023年開催の「約束の園」につづきギャラリー5610では2回目の個展となります。

マルチレイヤー(多層)というタイトルは、絵具の色のまま、混色ぜずに乾いては描きを繰り返していくご自分の描画の方法から思いつかれたそうです。
海老澤研さんは、大学卒業後単身で南北アメリカを放浪、30歳でブラジルに居住し、絵画を学び35歳で初個展を開催、50歳で帰国されてからは、日本、ブラジル、オーストラリアを行き来しながら精力的に作品を発表されていらっしゃいます。
アコースティックギターで、ブラジリアンミュージックやサイモン&ガーファンクルの「Scarborough Fair」を弾き語る海老澤さん。
会場では海老澤さんの制作の様子も再現しています。
カラーチップで確認しながらの色選びはグラフィックソフトで着彩していくイメージに近いそうです。
現在73歳でいらっしゃる海老澤さんのこれまでのご体験や言語(日本語、英語、ポルトガル語)が一層一層となり、それらが脳内で多層化され編集されて、作品という形でアウトプットされているように感じました。
会場も立ち位置によって作品同士が重なって見えたりと、これまでの形式と異なった展示スタイルは、海老澤さんの脳内にいるような空間になっています。


展覧会は20日(月)までの開催です。
海老澤さんは会期中在廊していらっしゃいます。
●この週末には、ゲストをお呼びしてのイベントも開催されますので、ぜひ会場へ足をお運びください。(予約不要・無料)
19日(土)15時〜 トーク・ショー/柳田庸子氏をお迎えして「日常にひそむアート思考」
20日(日)15時〜 ブラジル音楽ライブ/諸星公子(vo) 井村達也(gui)原口ぺー(perc)
21日(月)18時〜 トーク・ショー/松永暢史氏をお迎えして「抽象表現とは何か-抽象表現を見る者と描く者」
スパティオでは先週に引き続き、河野鷹思の油彩作品を展示しています。
こちらへもぜひ足をお運びください。