駒形克己メソッドワークショップ

ギャラリー5610のショップ、スパティオ5610では、ONE STROKEのクリスマスフェアを中心に年末までのカウントダウンが楽しみになる商品をセレクトしています。

17日に駒形克己メソッドワークショップが午前と午後の2回開催されました。

午前中のプログラムは「いろいろ色」。

ONE STROKE刊行の『MOON PHASE』がきっかけとなってできたワークショップです。

色覚に問題を抱える人は、男子で20人にひとり、女子で500人にひとりがいるそうです。

人と違う色覚を持つ子どもにとって、あえて識別されにくい色を組み合わせでつくられた『MOON PHASE』。

ワークショップでは、赤いセロファンのメガネを通して、ひとそれぞれ色の見え方は違うんだなということを知ることのできるプログラムになっています。

メガネをかけたときとはずしたとき、その見え方のちがいを考えながら、色紙を選び1枚のカードをつくります。

駒形さんも参加され、嬉しいサプライズとなりました。
イメージスケッチをする駒形さん。貴重なショットを撮らせていただきました。

最後はおたのしみの発表会。まずはメガネをかけてはずしてみると……会場から「おおー」と声があがります。ひとりずつ発表したあとは記念撮影です。色覚についての本は、出版業界ではタブー視されることがあるそうで、そのような中で『MOON PHASE』は、イタリアやポルトガルのサイレントブックショーで賞を受賞されました。受賞に関して駒形あいさんは、そっと背中を押してもらえたようだとおっしゃっていました。

そして、午後のプログラムは「タクタイル」です。

9色の色画用紙を用いた、ペーパースカルプチュア。

参加者はアイマスクをして、駒形さんのことばをガイドに触覚を頼りに制作していきます。

このプログラムがはじまったきっかけは、駒形さんがパリのポンピドゥセンターより、視覚障害者だけでなく、晴眼者も共有できる本を作りたいというお話からはじまったそうです。本を作るにあたり、杉並区の盲学校へ足を運ばれた駒形さんが気づかれたことは、目が見えない人たちのことを全く知らない、しかも交流もないので見えない垣根をいつの間にかつくってしまっているということだったそうです。そのような垣根をとっぱらう方法として、本やワークショップでそういった経験を共有できることで、お互いをより知ることができるんじゃないかと駒形さんはおっしゃっていました。

駒形メソッドのワークショップはどなたでも楽しめるワークショップです。知らない間に出来てしまってた固定観念や、眠っている感覚をよびさましてくれるような、楽しい1日となりました。また次回の開催がとても楽しみです。

ウィンターショップは24日まで開催です！ショップ内の常設コーナーでは「プレゼント」をテーマにした河野鷹思の作品を紹介しています。