ギャラリー5610では「パッケージ幸福論」を開催しています。

昨年お亡くなりになったパッケージデザイン界の重鎮 鹿目尚志先生の呼びかけに集まった若手デザイナーたちが、自由な発想の発表の場として展覧会をはじめたのが12年前。

鹿目先生とのご縁で中島信也さんが展覧会のディレクターとして迎えられ、ゲリラ豪雨や震災、民主党政権時代の派遣村、お米について等々、時事問題とからめながら「パッケージデザインは人を幸福にできるのか」という大きなテーマの中で毎回展覧会を行ってきました。
今回のテーマは「遊び頭(あそびあたま)」。
企業や個人事務所でお客様と仕事をするパッケージデザイナー15名が、普段の仕事の頭を解放し、美術、造形の面白さをあらためてとらえ直し、表現してみようという試みで「遊び頭」となりました。


土曜日にはパーティーが行われ、中島信也さんの司会でメンバー全員が作品について一言ずつコメントしました。
揃いの黄色いTシャツには中島さんのお顔が描かれています。イラストレーションは展覧会の告知物を一回目から担当している白井陽平さんによるもの。

手作りのオージャス溢れるおもてなしのお料理。

「昨今ITの解析能力で正しい答えを導いてもらっていますが、正しいだけでは僕らのしんどい人生ってなんともならないじゃないですか。しんどい人生をクリエイティブがしんどくさせないということはないんですけど、せいぜい何か、手で作っていくということに何かほっとするようなものを見つけられるということは大きいと思いまして。」と語る中島さん。


「展覧会と手作りのおにぎり、めちゃくちゃおいしいじゃないですか。こういう会を1年に1回やることで人間を取り戻すという意味で来年から新しく考えていきたいと思いますので、みなさんにも応援していただきたい」と今後について語られました。

展覧会は11月4日まで。会期中は気持ちのよい秋空が続きそうですので、ぜひ足をお運びください。

●パッケージ幸福論 第10回 企画展 「遊び頭」
10月22日(月)〜11月4日(日)
11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
総合プロデュース:鹿目尚志
ディレクション:中島信也
参加メンバー:赤井尚子、石浦弘幸、石田清志、井上大器、大上一重、籠谷隆、木村雅彦、近藤香織、杉山ユキ、田中健一、富田真弓、廣瀬賢一、松田澄子、山崎茂、湯本逸郎