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2018年 09月 18日
Dub Revolution : Music and Art to Rock the Nation
ダブ・レボリューション:世界をロックする音楽とアート 展 サンフランシスコ出身で1980年代後半からロンドンを拠点にする作家、DJのデヴィッド・カッツの来日にあたり、彼の研究テーマであるジャマイカ発祥のレゲエとそこから派生したダブに影響を受け活躍している日本のアーチスト10組が出品する展覧会が9月11日より16日までおこなわれた。タイトルはテーマとなるダブの立役者、リー・スクラッチ・ペリー(以下LSP)の詞から引用しカッツが命名。カッツは、LSP本人より伝記著者としてじきじきに指名されその邦訳「ピープル・ファニー・ボーイ〜反逆の芸術・レゲエの奇才、リー"スクラッチ"ペリー」(JDメデューサ/ 2008年)や、ジャマイカ音楽の歴史を300人以上の当事者の証言で綴った近作「ソリッド・ファンデーション~語り継がれるジャマイカ音楽の歴史(ディスクユニオン/2012年)の著者として、日本でもファンが多い。 カッツの住む英国は、かつてジャマイカを植民地支配していたため現在でも数十万人が居住するジャマイカ系移民と彼らのもたらした音楽文化から多大な影響を受けており、スカ、レゲエ、ダブからラヴァーズ、ジャングル、ダブステップに至るまで今なお英国独自の発展をし続けている。とりわけ、それらのダンス系音楽が英国からパンク、ニューウェーブの流れと協働してどっと日本に入ってきて以来、英日両国の音楽と周辺文化の交流が多様化したため、本展出品者の大半も少なからずその恩恵を受けてきた。 ポスターデザイン・手描き文字/カッズミイダ 色彩構成・DUBエフェクト/Dee Inagaki Poster design, handwritten letters/KADS MIIDA Color, Dub effect/ Dee Inagaki 参加アーチストはいずれもグラフィックデザインと音楽との密接な関わりの中で独自性を追求してきた「動」の作家ばかりで、ダブをテーマに掲げた展示で集まったことは決して偶然ではない。なぜならダブという手法を視覚にたとえるならば、切ったり貼ったり、色を重ね合わせて変化を試したり、印刷による効果を狙ったり、トリミングをおこなうなどグラフィックデザインの作業プロセスともきわめて似ているからだ。 展覧会の骨子づくりとラインナップ、宣伝美術と広報に奔走し、中心的役割を果たしたカッズミイダは、アーチスト活動をスタートした時から音楽イベントの告知物を無数に手がけてきておりプロダクトデザインとのコラボレーションも数多い。新作ではユダの失われた12氏族に伝わる人体の各部位と誕生月、思想的相関図をグラフィカルに表現。 青山ときおは、国内外の音楽アーチストのジャケットワークを多く手がけ、新作でもその神秘的かつ透明感の引き立つテクニックででイコンのような三大ダブマスターの肖像画を表現。額も自身による手作りである。 作品を鑑賞するデヴィッド・カッツ氏 狩集広洋は、ジャマイカでサウンドシステムカルチャーの洗礼を受けて以来、グラフィックデザインから現代アートへ表現の幅を広げて追求する中で自身が編み出した、あらゆる素材に下書き無しで一気に描き上げる手法により、新作では特殊加工した特大麻紙に描画をほどこした。 グラビティフリーのdjowとエイジの二人組はティーンエイジャーの頃からのスクールメイトで絵を独学で描き出し、現在は各地の音楽フェスティバルでライブペインティングをしたり、店舗の壁画を手がけるなど旅から旅へ巡りながら活動を続けている。今回の新作も旅先で大画面を仕上げた。 アートと音楽を発信する集団RASTAFARiddimは、その中心にいるVersion Brothersが、自分たちの音楽レーベルによるレコードのジャケットデザインを布にシルクスクリーンプリントし、Jah Kiwamuが描いたハイレセラシエ皇帝・后妃の肖像画と併せて展示。会期中、他のクルーとともに布製大画面をシルクスクリーンプリントで実演制作した。 出品作家中最長キャリアの伊藤清泉は、1970年代のカリフォルニアでアートの修行を積み、帰国後の早い段階からライブペインティングや告知物を手がけるなど音楽とアートの関わりの中で最前線を歩んできた。展覧会では十八番といえる骸骨をモチーフにした作品をフィーチャー。骸骨は、上映された映画中でLSPが触れるキーワードの一つでもある。 MassaAquaflowは、独学ゆえの味わいある手描きタイポグラフィをベースにした音楽イベントポスターのデザインワークの数々を展示。会期中、ほぼ毎日手描きレタリング制作を実演。 出品作家中の紅一点、ロンドンのカリビアンコミュニティ界隈でグラフィックデザインの修行をしたvivo stainedglassは、帰国後にステンドガラスの表現にたどり着き、インテリアグッズのほか、自然素材を使うアーチストとコラボレーションをするなどそのアイテムを増殖し続けている。展覧会では熱帯植物をかたどった新作群を流木から吊り下げて会場にアクセントを作った。 音楽とアートの発信地、葉山の海の家・オアシスのグラフィックワークを長年手がけるNassieは、描画、コラージュ、木を使いLSPを含むダブマスター達へのトリビュート的な作品を発表。 本邦初公開となるLSPの映画では、現代のダンス系電子音楽につらなる系譜の始まりにジャマイカのLSPやキング・タビーらの創出したダブ音楽の影響が木の根っこのように存在し、今なお人々を魅了し続けているさまがカッツを含む世界中の音楽関係者の証言より明らかにされ、LSPが昔も今もどのような意識で創作活動に取り組んできたかがよくわかるとともに天才ゆえの孤独さも窺えた。また、LSPが語る他にはないボブマーリー観も興味深い。
レクチャーと上映後にそれぞれおこなわれた質疑応答では、参加者のLSPに対する関心度の高さがうかがえ、カッツの長年の研究が日本の人に深く受け止められた。 ジャマイカに15年以上住んでいた同時通訳担当のアヤ・ナイトは、もう一つの顔としてパートナーのジャマイカ人ミュージシャン、イアン・ナイトとともに夫婦でジャマイカ料理のケイタリングをおこなっており本展でも活躍。
RASTAFARiddimのVersion Brothers+I&I crewによるシルクスクリーンプリント実演 ケータリングのジャマイカ料理 Yaad Food デビッド・カッツ夫妻と参加作家全員、同時通訳のアヤ・ナイトさんの集合写真 かき氷の川久の出店 Khazanaコーヒー&Indraサモサの出店/RASTAFARiddim I&I Crew (文中敬称略)
by gallery5610
| 2018-09-18 17:00
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