ギャラリー5610では、伊藤和江さんが主宰される金継ぎの教室の展覧会が開催中です。
割れたり欠けたりした器を漆で継ぎ、金や銀で上化粧して直す日本の伝統修復技術「金繕い」。その歴史は茶の湯の盛んな室町時代にさかのぼるといわれ、茶道の世界では欠けた椀の繕った部分を「景色」と呼んで楽していたそうです。伊藤さんはこの先人の考えを大事にしながら、通常では技術習得のために長い年月がかかる「金繕い」を斬新なアイデアと独自の発想で、現代的にアレンジし、器を蘇らせる喜びを広く伝えています。
本展のテーマは「自由」。みなさんが思い思いに陶器やガラスなど欠けてしまった部分を繕い、楽しんでいる様子が伺えます。
「より美しく繕う」ためと、今年の4月から英国式修復技術「共直し」習得のため、勉強されているという伊藤和江さん。
案内状のイラストレーションは、2011年の第1回より担当している鈴木光さん(現在17歳)。金継の展示はパリやサンフランシスコでも開催され、大変好評だったそうです。
本展は10日(土)までの開催です。
『Kuh 金継ぎ教室から「あ・そ・び」展』
12月5日(月)~10日(土)
11:00~17:00(最終日 ~15:00)