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2016年 07月 10日
去る7月1日にギャラリー5610にて駒形克己さんと駒形あいさんのトークショーが開催されました。コマガタファンをはじめ、ものづくりに携わるすべての人にご覧頂きたいと思い、お二人には許可をいただいた上、一部を掲載いたします。
展示を生かしたままの会場は、不思議なプライベート感がありました。 前半と後半の2回に分けてお伝えいたします。どうぞゆっくりご覧ください。 試作で育ったわたし。 あいさん) 今日はわたしの方からは、今までの自分の生い立ちと、今日の展示に至るまでの経緯をお話させていただければと思います。 母親とはもうずっと私がおなかなの中にいる時から時間を共にしてきたんですけども、やはり父となると生まれてきた子供に対して、どうやって遊んだら良いのかわからなかったようで、まず最初にカードをつくったんですね。白黒のシンプルなカードだったんですけど、それを私に生まれてすぐに見せたところ、かなり反応したらしくって…。その様子をみていろいろ試行錯誤があって、「FIRST LOOK」という本となります。なので私はこの試作で育ってきたんですけれども……(笑)。 中を見てみると、こういったような黒い丸が描かれています。あの、これ通称「おっぱいカード」と呼ばれておりまして(笑)。母親のおっぱいが妊娠すると少し大きくなって色が黒くなるらしくて、父曰く、それをみて、「食べ物がここにあるぞ」と、子供に分かりやすく母体が変化しているんじゃないかというところで、気づき、こういった丸や四角や三角などが変化するカードをつくっていったそうなんです。 さすがにこの時は生まれてすぐだったので記憶はないんですけれど、この「FIRST LOOK」を初めとして全10巻、リトルアイシリーズという本になりました。3番あたりからうっすら記憶があるのですが、単純なかたちでもめくっていく中で驚きがあって、当時の私にとってかなり衝撃的で、なんで赤い丸だったのが緑になったんだろう、三角になったんだろうと、謎すぎて、なんどもめくったのを覚えています。今思うと、幾何学模様のものばかりを集めたり、そういうものに反応する自分に気づきまして、やっぱり、この「FIRST LOOK」から、影響を受けて育ったのが始まりだったのかなという思いはあります。 一方、母はですね、コムデギャルソンというファッションブランドのプレスにおりまして、そこで父と出会って結婚したようなんですけれど。父からは「かたち」の影響をうけて、母からは服の選び方とか素材にこだわった洋服とか、形のバランスとか、型紙とか…。そういったものから自然に影響を受けて、後に進路選択の時期になったときに、やはり血は争えなかったのか、自然とデザインをやりたいと思いまして、渋谷にある桑沢デザイン研究所へ入学を決めました。 最初はグラフィックデザイナーになりたくてグラフィックを専攻しようと思っていたのですが、ちょっと……、父が「駒形克己」ということで、最初父の名前を伏せて1年生を過ごしていたのですが、ある時「駒ちゃんのお父さんって、もしかして駒形克己さん?」というところから広まってしまって……、なんとなくちょっと、グラフィックの授業は萎縮することになってしまってですね……。 グラフィックからファッションへ、そしてまたグラフィックへ。 桑沢の一年次というのは、最初から専攻を決めるのではなく、スペースデザイン、グラフィックデザイン、ファッションデザイン、プロダクトデザインといった、デザイン全般を勉強しますので、そのときにファッションの授業がありまして、なんとなく今までグラフィックの授業で萎縮していた自分が、ファッションの授業で少し、自由に考えられるような感覚があり、二年時はファッションを専攻しました。 卒業後はオンワード樫山というアパレルの企業にメンズデザイナーとして入社したのですが、帽子とかベルトとか鞄とか、紳士雑貨からはじまって、シャツとかパンツを担当していったのですが、本当に全く使い物にならなかったと思うのですが、そんな中であるとき「今度、ブランド会議で配る資料の表紙をつくってくれる」といわれ、その時ちょっと遊ぼうと思ってブランドのロゴと先輩の描いたデザイン画を組み合わせて、ものすごく拡大して、紙いっぱいに配置した表紙を作りました。役員の方もご覧になる資料なんですが、けっこうアバンギャルドに作ってしまって…。それが以外に好評で、グラフィックがいけるんじゃないかとなりまして、それ以降、販売促進のPOPをはじめ、ショッパーのデザインや、ノベルティのパッケージのグラフィックなどもやるようになり、それでTシャツのデザインも担当することになったんですが、その時もグラフィックを喜んでいただけた様なので、なにも出来ない自分だったのですが、少しグラフィックに関しては、自信が持てたかなと思います。そんなオンワード時代を過ごしましたが、あるとき父が大病をしまして、それでワンストロークへの入社を決めました。 ワンストロークに転職後は、最初、営業を主に担当していたんですけれども、だんだんと仕事をしていくうちに、「やっぱりまたTシャツやりたいなー」という気持ちがふつふつと沸いてきまして、今回思い切ってTシャツのプレゼンを父とギャラリーの方にしたところ、おもしろがっていただけて、このような機会をいただけることになりました。 Tシャツについてなのですが、Tシャツのプリント技法で、インクジェットとシルクスクリーンがあり、最初試しにインクジェットで作ってみたところ、インクの乗りが薄くて、ぱきっと色がでなくて…。シルクはこのくらい黒くでるんですね。インクジェットは大量生産向きということでコストも安価らしいんですけども。シンプルなグラフィックなので、今回はシルクにしました。 Tシャツのボディに関しては、日本製にこだわりまして、Tシャツの脇に縫い目がないもの(「丸胴(まるどう)」と言います)を選びました。脇に縫い目がないので、着心地がすごく良く、素材もさらさらしているんですね。 シルクプリントですので、縫い目にかぶるデザインですと、段差の部分にインクの溜まりができてしまい、プリントにムラができてしまうので、通常縫い目を避けるデザインになってしまいますが、「丸胴」のTシャツですと縫い目がないので、うしろにまたがったデザインも可能になり、デザインが自由になり幅が広がりました。 このような試行錯誤をいろいろ繰り返して、自分のルーツである「FIRST LOOK」をデザインすることができてとても嬉しいと共に、自分一人での力ではこのような展示は出来きなかったので、父に感謝すると共に、ギャラリーの方にもとても感謝しています。 (後半へ続きます)
by gallery5610
| 2016-07-10 11:17
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