東京芸大の先輩と後輩の間柄で、同じ教育の場で後進の指導もされている阿久津光子さんと趙慶姫さん。ギャラリー5610でそれぞれの個展も開催されたお二人が、今回初めて2人展を開催することになりました。
阿久津さん(右)は、1999年にカナダのモントリオール現代テキスタイルセンターでジャカード織を学び、研究・制作がスタートしました。以降カナダに通いながら作品制作し続けています。本展では「織組織をパターンとして2つの世界を切り抜き合体する」という試みのタピストリー作品を発表しています。
趙さん(右)は、2006年より「白の階調シリーズ」として、「光と空間の関わり」をテーマに微かな陰影による光の表情をとらえたレリーフ作品を制作しています。本展ではB1サイズの白いレリーフ作品とレリーフと対になった版画作品も展示しています。同じ構図を立体と平面という異なる次元、表現方法で展開することで、視覚表現の可能性を探っています。
阿久津さんの糸によるグラフィカルな表現と趙さんの光を捉える表現。ジャンルの異なるお二人の作品が共鳴しあい、心地よい空間を作り出しています。
この展覧会は、4月30日(金)までの開催です。ぜひお立寄ください。
●阿久津光子・趙慶姫 2016
2016年4月22日(金)~4月30日(土)
24日(日)休廊
11:00~19:00 / 最終日18:00まで