120年余の歴史を持つ新潮社。髙橋千裕さんはその3分の1の40年余を同社装幀室でお仕事をされていらっしゃいました。今年6月に定年を迎えられたのを機に、いままで髙橋さんが装幀された本を塑造と一緒に展示しております。
会場には300冊を超える本が並びます。これは髙橋さんのお仕事のほんの1割程度なのだそうです。「昭和から平成へと日本が大きく変遷していく時代の、文芸史の流れの一端を覗く展観になっていれば幸いです。」と髙橋さん。
そして嬉しいことに、ここに展示したすべての本は自由に手に持って感触を確かめていただくことができます。
「函から出して、カバージャケットを外し、表紙をめくり、見返しから扉へ、そして本文へと手触りと色と意匠の流れを味わってください。」と髙橋さんはおっしゃっています。
読書の秋です。
「かさばる」「重い」などと単行本離れが進む今日ですが、本展をご覧頂き文庫本や電子書籍とは違う楽しみ方を見つけられてはいかかでしょうか。
展覧会は、今週日曜まで休まずオープンいたします。
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●「装幀と塑造ー髙橋千裕の造形考ー」
11月17日(月)〜23日(日)/会期中無休
11:00AM〜7:00PM(最終日4:30PMまで)