10月17日から11月10日まで、名古屋・栄の愛知県立芸術大学サテライトギャラリーにて、同大学の収蔵する「名品ポスター展」が開催されていました。

ロートレック、ミュシャ、ビアズリー、カッサンドルらの作品と並び、河野鷹思の "Sheltered Weaklings…JAPAN"(庇護された弱き者ー日本) が展示されました。

河野鷹思は、愛知県立芸術大学が創設される1964年より、かの地でデザイン教育に携わっており、この作品は1989年の退官記念展のために再制作されたものです。オリジナルは1953年の第三回日宣美(日本宣伝美術会)展に出品されました。その前年、GHQによる占領が解け、日本は民主国家として独立するわけですが、敗戦を境に180度転換したアメリカとの関係を揶揄したこのポスターが意味するものは、60年を経た現在でも色褪せません。これが時代遅れになるのはいつのことでしょう。