昨年の2月にお亡くなりなったデザイナーの薄井壽一さん。
東京芸大時代のクラスメート7名が発起人となり、同窓の有志の方々、ご家族の協力で今回の展覧会を開催することになりました。
薄井壽一さんは、1966年東京芸大卒業後、花王石鹸株式会社のデザイナーとして入社。1980年には、花王の化粧用ブラシ「ルーネット」(ad.薄井寿一/d.竹鶴寿男)にてグッドデザイン賞を受賞、パッケージデザイン、テレビCMなどのアートディレクター、パッケージ協会理事なども務められされ、幅広い分野でご活躍されていました。2000年花王石鹸を退社。2001年に生まれ育った渋谷区上原を離れて、八ヶ岳南麓大泉町へ移住され、お亡くなりになるすこし前まで絵筆をとっていらしたそうです。
八ヶ岳には約1200種の植物が自生しているそうですが、薄井さんは200点ほどの植物を水彩で描かれたそうです。本展では、そのうちの54点が展示されています。
会場では絵はがきの販売もしております。
奥様のお話によると、薄井さんは生前、園芸の基本である雑木、雑草はたくさん生えていなければいけないということをおっしゃっていたそうです。お住まいの周辺でも宅地開発が進み、八ヶ岳山麓の野生植物が失われつつあることを危惧され、日本の各地に自生する植物たちの保全に関して、NPO 「景観を守る会」の理事もされ積極的に活動されていらっしゃいました。
今週の土曜日までの開催です。本展が、八ヶ岳や日本の各地に自生する植物たちに目をむけていただける機会になればと思います。
□薄井壽一追悼展「八ヶ岳南麓の花・草・木」
2月16日(土)まで
11:00~18:00(最終日は17時まで)