ギャラリーでは、落合邦子さんが主宰するフラワースクール、アトリエオルタンシアの展覧会を開催しております。
「雅とモダンデザインの出会い」と題された本展では、18世紀から20世紀の美術品級の着物などからインスパイアされた花のデザインを、スカンジナビアのモダンデザインの花器に生けるなどして、新しいフラワーアレンジメントの世界をお楽しみいただける展示となっております。
貴重な着物や帯は、着物研究に関する第一人者でいらっしゃる共立女子大の長崎巌教授の協力をいただいてとのこと。
白綸子地 松竹梅鶴亀模様 (18〜19c)
松竹梅に鶴亀を添えた衣装は江戸時代の典型的な婚礼衣装。
竹林や御簾から垣間見える美しさ「透ける」をテーマに、竹の模様をデフォルメしてシャープなデザインに仕上げたアレンジメント。
浅葱紗綾地 石橋模様(19c)
着物の模様を北欧の風景に見立て、水の流れを強調されたアレンジメント。
教養ある武家女性が着用した小袖には、文学や能に関する象徴的なモチーフを風景模様の中に潜めるように配したものがしばしば見られ、この小袖では牡丹と獅子のモチーフで能の「石橋」を暗示しているそうです。
異文化の融合による感動を作り出したいとおっしゃる落合さん。
2010年にパリ日本文化会館ブティクにて「涼」をテーマに個展を行い、2011年の久石譲さんのパリ公演(3.11チャリティーコンサート)の際には、会場エントランスのフラワーアレンジメントを手がけるなど、多方面でご活躍されています。
生花を扱う都合上、3日間だけの短い展示となっておりますが、お近くにお越しの際は、ぜひお立寄ください。
アトリエオルタンシア25周年 Exposition1「雅とモダンデザインの出会い」
〜9月29日(土)まで
11:00〜18:00(最終日17時まで)