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2011年 04月 26日
4月20日、TIS主催によるトークショーがギャラリー5610にて開催されました。
ゲストは宇野亜喜良さんと山本タカトさん。司会進行は信濃八太郎さん。 それでは、この時の模様を一部抜粋してお届けいたします。(以下敬称略/TIS事務局ならびに出演者の許可をいただいて掲載しております。) 信濃)このような形でお二人がお話されるのは、イラストレーション誌の宇野さんがもってらしゃる「コンタクト」(宇野さんがコンタクトした、イラストレーションとは異なる世界のアーティストたちとの対談コーナー)という連載コーナーでの対談以来とのことですが、それ以外の機会はあったのですか。 山本)最初は、クリエーションギャラリーG8で個展をしたときに初めて来ていただいたんです。 宇野)あーそうですか。 山本)えーと、98年です。 宇野)98年、じゃーつい最近ですね。10、2、3年前。 山本)最近と言えるかどうかはわからないですけど(笑。 信濃)山本さんの印象は憶えていらっしゃいますか。 宇野)うーん、山本さんの印象ね、まー絵がすごいですよね。 山本さん、なんですか、うーん、そういう印象かな、難しいよね(笑。 今とあまり印象は変わらないですよね。 山本)え、あの頃とですか? あの頃は、髪が短かったですし、なんか、塾の先生みたいと言われていた感じだったので(笑。今とずいぶん変わっていると思います。 信濃)宇野さんの印象はいかがでした? 山本)僕は来ていただいたのでびっくりして。 丁度、絵のスタイルが変わって、絵が少したまったということでやらせていただいたんです。それである程度まとめて見ていただいたので、すごく嬉しかったんです。 信濃)ちょうど95年あたりからが絵の転換期ですか? 山本)90年代前半から広告の仕事から挿絵の仕事に移ってきて、その経過する中で作品のスタイルも少しずつ変わっていったんです。前半はかなり実験的な感じでやっていたので、ころころ変わっていたんですけど、95年くらいにようやく少しまとまってきた感じですね。 宇野)95年くらいで、ぼくが見ているのは何かな?たとえば小説雑誌の挿絵なんかも始めていましたよね。 山本)そうですね。 宇野)そういうときにつき合った文章家というか、作家はどんな人が多かったのですか。 山本)いちばん最初は、週刊誌とか新聞の挿絵で、赤川次郎さんです。 宇野)赤川さんに似合っているスタイルだったんですか? 山本)似合っているというか、まー、自分でちょっと合わせたような感じもありましたけど、わりと可愛いめの感じで描いていた時期もありました。 宇野)江戸川乱歩とかを記憶しているけど?ないですか?乱歩は? 山本)あります。ただ挿絵を直接やったのはそんなにはないですね。 宇野)雑誌でいうとどこが多かったの? 山本)最初は「野生時代」とか、ミステリー系の挿絵が多かったんですけれども、そのうち、志茂田景樹さんあたりをやったときに、エロティックな挿絵を描いたんですね。それからそういった傾向のものが増えていって、で、そうすると資料がけっこうたくさん集まってくるので、ちょっと夢中になって描きすぎたって感じはありましたけど(笑 宇野)とにかく山本さんの絵って時間がかかりそうで、実際にかかるんですけどね。よく挿絵なんかもやっているなーと、思いますけどね。ぼくも挿絵が多いいですけど、多分山本さんの十分の一くらいの時間で描いちゃうと思うんですよね。 山本)どれくらいで描かれるのですか。 宇野)まー、1時間かかるか、かからないか。 (山本さんは)鍛錬さが最初すごいなって思いました。ぼくが山本さんの作品を見始めたころから、たとえばイギリスの世紀末あたりの、ウイリアムモリスみたいなのをちゃんとそのままか描いているでしょう。 山本)はあ 宇野)ぼくはデザイナーだから、そのようなものをするときは指定をしたり、コピーしたものを貼り込んだりするんですけど、山本さんはどうも手で描いているみたで、、。 山本)そうですね。 それは自分としては快感でやっているんですけど。地模様というか、ああいうのですけど、、。 宇野)技術的にいうと、あれはコピーしたりして同じパターンを繰り返しているんでしょ。あれはどうやってやっているの? 山本)単純にトレーシングペーパーで写していきます。多少、オリジナルといいますか、ちょっと変えてつくったりするんですけどね。 宇野)そういう、ものを正確に写す快感とか、コピーというか、復元する快感というのは、まー、絵描きというかイラストレーターは皆さん持っていると思うのですけど、あそこまで誠実にちゃんと復元しないと気が済まない、みたいな。いい加減さがないですよね。 山本)完全に復元しているわけでないので、かなりいい加減なんですけど(笑。 宇野)でも、あのニュアンスが出ないといやでしょ。 山本)うーん、、そうですね、、 宇野)イギリスの世紀末というか、なんか、、、。 山本)そうですね。 信濃)宇野さんが人物を描かれるときはどのように描かれるのですか。 宇野)2種類あって、資料を見る場合もありますよね、写真なんかをさがして、イメージに近いというか、、。イメージに近い物を探すというよりは、探していて、あ、この顔いいなと、場当たり的み決めちゃうということと。それから山本さんと同じように、資料がなくて、手癖で描く場合。手癖っていう言葉は悪いけど、ありますよね。 山本)そうですね。 信濃)そこにいたるまで沢山描いてらっしゃるからできることなのですね。 山本)そうですね。子供の時から描いているかたちというのがあると思うんですよね。 ●●● 信濃)実は今日は、「イラストレーションとエロティシズム」というテーマでお話いただくということだったので、、。いきなりですが、「イラストレーションとエロティシズム」、お二人はどのようにお考えですか。 宇野・山本)むずかしいですよね(笑。 宇野)ぼくも、そういう風なキャッチフレーズを付けられることがあるけど、、。山本さんはあるでしょ。 山本)そうですね(笑。 宇野)イラストレーションというのが、元々画家と違って、自分の思想表現ではなくて依頼があるわけですよね。依頼者がエロティックなものを描いてくれという依頼があれば、ぼくは依頼がある以上、そういう看板もかつて掲げたかなと。そういう絵があるかなと思うと、あのたぐいが依頼のテーマなんだろうなと考えると、引き受けざるをえないし、別に「エロス」がいやなわけではないのですけど、あんまりその、日常、「エロス」という旗を振って職業をやってるわけではないのですよね。 会場)笑 信濃)すみませんっ。テーマの設定をまちがえたかもしれませんね(笑 宇野)山本さんはどうですか。 山本)内容は千差万別で、エロスといっても風俗的なものからアーティスティックなものまで、いろいろあると思うのですけれども。ただ、まあ、かなりそれがごっちゃに語られるということがあるので、それが本当に辛いというのがありますけど。そういう仕事でくるので、それをどう切り抜けるかというか、ごまかすのかというのがありますけど。 宇野)少年とか少女の体の線を描いているのと、Tシャツの的確な良いところにシワができているシワの描き方って、まー同じようなものでしょう。感じがでてないといやでしょ。シワなんてどこにでもよるのだけど、なんか良いつかまえかたをしないとTシャツに見えなかったり、ですとかね。 山本)それはもうエロスというか絵の問題ですよね。 ただ人の身体に関心があったので、それをテーマにして描いているとどうしてもエロスにぶつかるというのはありますよね。 宇野)たとえば、女の人を描く。少年を描くと言う場合、股の広げ方、この程度だったら面白い、かっこいいけど、これ以上すると下品だとか、そういう考察はしますよね。描いてて。これは広げ過ぎだなとか(笑。こんなに広げちゃうと部分を描かないとしょうがないとか。きわめて現実的な思考はありますけどね。「エロス」をいつも考えていて、それをどう表現しようかというようなテーマではないですね。 ●●● 信濃)今日は公募展の展覧会ということで、イラストレーターを目指しているひとが沢山いらしていると思うのですが。会場から、絵がうまくになるにはどのようなことをすればいいでしょうか。という質問がでています。 山本)「うまく」というのはどういう状態をなのかよくわからなのですが、、再現描写が上手になりたいということなのでしょうか。 信濃)そうですね。たとえば宇野さんや山本さんのようなイラストレーターになりたいという方にはどんなアドバイスをされますか。 宇野)山本さんはデッサンとかは? 山本)ぼくはデッサンが好きだったんです、学生時代は石膏デッサンとか大好きで、中学生くらいにレオナルド・ダビンチのデッサンをみて描きたいとまねてみたり、結構まねたようなタッチで描いてみたりしてました。 宇野)ダビンチとミケランジェロとどっちか好きか? チャップリンとキートンとどっちが好きかみたいな、、別に比べなくてもいいんですけど、ぼくは、ミケランジェロが好きなので、ダビンチはちょっと駄目なんですけど、、、。 ダビンチはね、僕、模写しやすいんですよ。サウスポーだから。こう斜めの線でかけるんですよ。デッサンとか、あれは真似られるし、鏡文字とかも書けるんですね。だからダビンチ的な、まー、「天才」は、関係がないんだけど、サウスポーということでは似てるから、そっちを好きじゃないと駄目なんだけど、ミケランジェロの方が面白い感じがするんですね。 山本)ミケランジェロの方が形が膨らんでいきますよね。レオナルドの方は、削げていきますよね。 宇野)それからいろんな表現力が、ミケランジェロって彫刻家のくせに、というか、彫刻もやりますけど、絵も面白いでしょ。地獄の描き方とか、皮がはがれちゃってるものとかね。一つの比喩的な表現がうまいなって思ってね。 宇野)僕とか山本さんみたいになりたいというのは、山本さんに生まれなきゃ駄目だし、僕に生まれなければ駄目なんですけど、多分二人とも、うまいというのがなんなのかという、べつにそれを追求しようとはしてないでしょう。自分のもっている感覚がどう絵に置き換えられたらいいかという。 山本)イラストレーターだったら宇野さんのタイプの方が良いと思います。 ぼくの様では多分駄目だと思います。 宇野)はー、それは職業的に? 山本)そうですね。 宇野)僕の方が調子がよさそうですよね(笑。なんでも引き受けそうだし。 ただあんまり考えないで、調子よくいうと手が勝手にうごいてくれて、面白いものを描いてくれればいい、という、、あんまり自分で管理して、頭でイメージを決めて、こういうものを描こうというのではなくて、ふっと描けちゃった、というのが理想ですよね。 むしろ自分の解放の仕方がうまくいったときがいいんじゃないかなと思います。 信濃)今日はありがとうございました。 トークショーの後、ギャラリーの事務所内で記念写真を撮らせていただきました。 ありがとうございました!(Y)
by gallery5610
| 2011-04-26 16:39
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