スタッフYです。立春の昨日、芸大の卒業制作展へいってきました。
まずは学部展示の都美術館へ。
今年限りで改修工事に入る都美館。
上からモノが吊れない、水は使ってはいけないなど、なにかと制約のある都美館ですが、改修後はどのようになるのでしょうか・・・
さて、展示で特に印象に残ったのは、建築科と工芸科。
通常ちょっと分かりにくい建築の展示も、説明パネルと大きな模型で、スペースを広く使った迫力のある展示。
どの作品も展示台まで自作の力作ぞろいで、学生達はもちろんのことですが、教授陣の気合いも感じられる展示でした。
絵画、デザイン科の作品は、ちょっと全体的におとなしかったといいましょうか、どういった表現をしたらいいのかを迷っているような印象をうけました。
そんな中、工芸は技術の鍛錬でもありますので、迷いがないといいましょうか、特に修士の作品には、技術力もアップし、もうその高い技術をみせられただけて納得してしまうような見事な作品が多くみられました。(いままでの蓄積されたパワーが一気に開花したという印象です。)
ついに漆のフィギアまで登場。橋本遥さん「Event Horizon3」
写真は、漆芸のサロンドプランタン賞、関美怜さん「花冠」
漆芸、佐野絢子さん「botanical garden memento」
染織、足海朋子さん「ありふれた風景の中に隠れる」
こちらは、デザイン科のサロンドプランタン賞。
佐々木秀祐さんの「パッション」。(写真は四方がカットされてしまってます。)
自画像の大きな作品で、横に制作中の写真があるのですが、右側が自分の顔を鏡で確認しているところで、左が描き込んでるところ。これには思わず笑ってしまいました。
駆け足でみた、彫刻科修士の作品
人見元基さん「止め処のない私の夢の主」
海谷慶さん「Oasis」
これだけの作品を作ることのできる学生達は、ほんとうにすばらしいです。
彼らの才能、エネルギーを受け止めるだけのものを、社会は持たなければならないと痛感した一日でした。
都美術館、芸大美術館、校内に展示された学生たちの作品を、1点1点きちんと受け止めるには、やはり1日では無理でした。午前中から行ったものの、やはり最後には時間が足りなくなり、先端と文化財保存は、タイムオーバーで断念。来年は、せめて開館時間から行こうと思いました。
上野公園の猫。