スタッフ便り

田村理恵子写真展「Dunes」開催しています。

ギャラリー5610では「Dunes 田村理恵子写真展」を開催しています。

田村理恵子さんは、かねてより「砂」を作品にしたい思いつづけ、昨年ついに憧れのナミビアとブラジルを訪れ、大地を体感しながらこれらの作品を撮影されました。
10年間パリを拠点に制作活動の後、2021年より活動拠点を故郷の苫小牧市に移された田村さん。自然を被写体とした銀塩モノクロ写真を撮影し、ご自身で現像もなさっています。

モノクロームの階調、ハッセルブラッドで撮影されたスクエアの画面の魅力もお楽しいただけます。

展覧会は12月8日（日）までとなります。

●Dunes 田村理恵子 写真展

12月4日（水）〜8日（日）

11：00〜18：00（最終日〜16時）

「KATSU KIMURA BOX WORKS」開催中です！

ギャラリー5610では、パッケージデザイナーの木村勝さん（1934-2015）の生誕90年を記念した展覧会を開催しています。

本展を企画した桑沢デザイン研究所で教員をされている永沼真一郎さん。永沼さんは木村勝さんの「チーズ」（box&coxシリーズ/1979年）をみたときに、楽しくてワクワクした気持ちが止まらなくなったそうです。多くの方々にこれらの作品をみてもらいたいという永沼さんの思いにより、本展開催の運びとなりました。

木村勝さんは桑沢デザイン研究所で長らく教鞭をとられており、後進の育成にもあたっていらっしゃいました。会場には木村さんの生徒だった方々も多く足を運んでくださっています。

伝説的なパッケージといわれている「穴の空いた袋」（1969年）、「花びらの箱」（1968年）。会場からは「4、50年たっているとは思えないほどスタイリッシュ」「普遍的なかわいさがある」など感嘆の声がきこえてきます。

丸い小箱「CALM SERIES」（1987年）は、当時ヨーロッパの小さな美術館から展示のためのオファーがきたそうです。

80年代に一斉を風靡したサントリーの「ペンギンズバー」も木村さんが手がけられました。

展覧会は好評につき12月1日（日）までの開催となります。

どの作品からも驚きやワクワク感、楽しい気持ちが湧いてくる木村勝さんの作品をぜひ会場でご覧ください。
KATSU KIMURA BOX WORKS90th Anniversary Exhibition11月25日〜12月1日11：00〜18：00（最終日〜17時）

ギャラリーのショップ SPaTioの入り口では、木村さんがラベルデザインを引き受けてくださった「岩清水ビール」*を展示しています。*「岩清水ビール」…… 2004年にギャラリー5610で開催した 三人展 仲條正義・水野卓史・土屋耕一「ハッピーアワー/ happy hour」において、展覧会で展示された“しりとり巻物”の中に出てくる「岩清水ビール」です。オープニングパーティーの余興にあったら楽しいんじゃないということから、実際につくることになりました。中身はビールキッドを使いスタッフが手作りし、「ラベルのデザインは勝さんにお願いしよう」と仲條正義さんのひと声で出来上がりました。和田誠さんに「おいしい」とお褒めいただきました。

渡辺眸の50年におよぶ写真の数々、ぜひご覧ください。

ギャラリー5610では、今年5月に写真集『遊行め』をプラサード書店より出版されたフォトグラファー渡辺眸さんの展覧会を開催しています。

「眸クロニクル」と題し、東大全共闘、1960年代後半の新宿、ヒッピー、テキヤ、猿、蓮、インド、ネパール、思想、カルチャー、ムーブメント……、眸さんが切り取った時代の断面をオリジナルプリントやスライドショーを通してご覧いただいています。

渡辺眸さん。

文筆家 大竹昭子さんは《〜『遊行め』（ゆぎょうめ）というタイトルは、諸国行脚を意味する仏教用語の「遊行」と「め」を合体させたもので、この「め」は「女」とも「眼」ともとれ、いろんな場所を訪れて人々と出会い、自分の価値観を確かめつづけてきた彼女の内的世界の記録にもなっている。それにしても不思議なのは、渡辺さんの写真にはつねに穏やかなエネルギーが流れていることだ。〜》と本書の中でおっしゃっていますが、作品からそのように穏やかなエネルギーが感じられるとしたら、それは眸さんと被写体との関係から生まれるの目に見えない信頼関係のようものではないかと思いました。

遠方からのお客様も。
『遊行め』の出版元、プラサード書店の槇田さんと眸さん。

『遊行め』をはじめ、これまでの眸さんの作品集もギャラリーショップで販売しておりますので、ぜひこの機会にお求めください。

展覧会は、11月12日（火）までとなります。（眸さん在廊予定日：11月8日、9日、11日）
渡辺眸 写真集『遊行め』出版記念作品展「渡辺眸の50年におよぶ写真の数々」10月30日〜11月12日（日・祝休み）11：00〜18：00

「SOKEI - Phase 1」開催中です！

ギャラリー5610では、「一人でも多くのつくりたいに応える都市型工房であること」をビジョンに、サイン、ディスプレイの企画、制作、施工ほか、フォントベンダー事業など多岐にわたる活動をされていらっしゃる光伸プランニングによる、大型3Dプリンターをテーマにした展覧会を開催しています。

3Dプリンターをシンプルに「樹脂を任意に排出する道具」として捉え直し、プロジェクトチームを結成し、約1年間のリサーチで60点以上のテストスタディを発見しました。会場ではその一部をご覧いただいています。

樹脂の量や、ノズルの高さ、速さ、半球の上に樹脂を流してみるなどのトライ＆エラーを繰り返し、一般ではなかなかできない実験を経て3Dプリンターの新しい可能性を示しています。
この樹脂は、木材を原料とした酢酸セルロースなのだそうです。ギャラリー5610では、これまでに「木を知り・木を使い・木を活かす」展で木質材料学研究室をご紹介してきましたが、今回偶然にもその延長線上にあるものづくりの最前線をご覧いただけける機会となりました。内照式の展示台からの光によって形やディティールわかりやすくなり、たいへん美しい展示となっております。
4人の作家さんによる、これまでの実験経過もご覧いただけます。

展覧会は20日（土）までとなります。

会期中は、光伸プランニングのスタッフさんが常時いらっしゃいますので、ぜひお声がけなさってみてください。


●SOKEI - Phase110月16日（水）〜20日（日）11AM〜6PM最終日〜5PM

[ SIWA | 紙和 ] の新コレクション [ KOUZO ]開催中です！

ギャラリー5610では、山梨県の和紙メーカー大直さんの新作発表展を開催しています。

山梨県の南東部に位置する市川三郷町の市川大門地区は千年の歴史ある和紙の産地。そこを拠点に大直さんは創業以来、和紙製品の開発、製造、販売をされていらっしゃいます。

大直さんは、肌触りがよく、軽くて、しなやかな和紙の特徴をもちつつ、水にも強く、破れにくい実用的な新素材「ナオロン」開発され、同じ山梨県ご出身のプロダクトデザイナー深澤直人さんと共に日常で使える和紙ブランド「SIWA｜和紙」を立ち上げ、これまでにバックやタブレットケース、文房具、ポーチなどさまざまなプロダクト製品を発表されてきました。（SIWAの柚木沙弥郎さんのシリーズはみなさまご周知の通り）

本展で発表された、特別な日に使いたいスペシャルなバック「KOUZO」も、山梨県ご出身でいらっしゃるプロダクトデザイナーの柴田文江さんがデザインされました。

柿渋が表面に塗られている「KOUZO」。白いバックは胡粉であったりと、環境負荷を抑えるために天然の素材を使い、昔ながらの技法でつくられています。購入後のメンテナンスや修理、使わなくなった製品の回収を積極的に行っていらっしゃるとのこと。モダンデザインと丁寧な手仕事とを掛け合わせた工芸の新しい存在をぜひご覧ください。

会場デザインは、NAOTO FUKAZAWA DESIGNが手がけられました。

展覧会は12日（土）までです。

●[SIWA|和紙]の新コレクション[ KOUZO]

柴田文江氏を新たに迎え新作を発表

10月9日（水）〜12日（土）

*閉館時間がイレギュラーになっておりますのでご注意ください。

9日：11AM〜3PM / 10日：11AM〜4PM / 11,12日：11AM〜6PM